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ふじむら歯科医院の日々


by fuji-dent

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オートクレーブの新規購入にあたり試したこと その1

かなり旧聞ですが、一昨年暮れ、患者さんに使用する器具の滅菌に使うオートクレーブ(3代目)が不調になって、新機種を導入しました。
オートクレーブの新規購入にあたり試したこと その1_f0154626_17113681.jpg
導入に当たって考えたことを備忘録として残しておきます。
1 メーカーはどこにするか? 特にアフターサービスと緊急時対応
 オートクレーブは診療に欠かせない機器ですが故障もたまに起こり、使用できなくなると診療もストップしてしまいます。高価なものですからハイ次購入!というわけには行きません。修理で済むとしても数日はかかるでしょうから、その間どうするか?ということが問題になって来ます。オートクレーブは、歯科のメーカー数社が販売していますが、土曜故障になったらお手上げです。ただ、YUYAMAというメーカーは当地に営業所があり、日曜でも即貸出機を持って駆けつけてくれるという対応になっていることを知りました。今回電話で相談しますとすぐ貸出機を持って来てくれ、しばらく新しい機種が決まるまで使って下さいと言います。
 メーカーはYUYAMAで決まりました。
2 YUYAMAのどの機種を選ぶか?
 購入に当たり重力置換式かプレポストバキューム(いわゆるクラスB)で迷いました。価格は倍以上クラスBが高いのですが、厳密に言うと国産のものはクラスBの基準を満たしている機種はその時点で無く、準拠という形での販売です。YUYAMAのものもそうでした。「平家にあらずんば人にあらず」がごとく昨今、「オートクレーブはクラスB」と謳われ、幾つかの歯科医院のHPでは、持っていることを自慢する傾向にあります。歯科のオートクレーブメーカー各社の資料を見ても、重力置換方式のオートクレーブは包装のものや中空(腔)のものには効果がないという説明になっています。
 クラスBのオートクレーブ導入が身近になってきたのはこの数年前からと思います。少し前までは標準的に販売して来たものを、クラスBが出たとたん、手のひらを返したように「あれは効果がありません」では、東京ガスでなくても瑕疵責任が問われはしまいか?
 クラスBは高価な上に大きく重いのです。当院の消毒コーナーはこのサイズのオートクレーブに合わせた作り付け家具なので、出来ればこの枠内に収めたいのが実情ですが、それでもクラスBが診療に不可欠なものであれば購入しようと思います。ですから納得するために少し調べてみることにしました。
実験に使ったのは、購入を検討しているYUYAMA YA-A-C108 静音タイプで診療中も静かです。
オートクレーブの新規購入にあたり試したこと その1_f0154626_17170592.jpg

 普段使いの滅菌テープではなく、高性能の滅菌インジケーターを調達し、中腔の極みの外科やエンドに使用している細いバキュームの、深いところに突っ込みました。これはいつもむき出しで滅菌します。
オートクレーブの新規購入にあたり試したこと その1_f0154626_17113036.jpg
 チョットこの写真では分かりにくいかもしれませんが、結果は「真っ黒」で、確実に滅菌されていることを示していました。バキュームチップは、逆流しなければ外側だけ滅菌されていれば良いわけですが、むき出しであればこの部分まで大丈夫なので問題は無いでしょう。

実は実験は、滅菌界の大御所、愛知県のM先生とのタイアップでまだまだ続くのですが、長くなるので第1編はここまで (続く)




by fuji-dent | 2017-04-01 17:22 | 消毒システム